週に3回以上、日本酒換算で1合以上飲酒する人は、平成21年では男性で36.4%、女性が6.9%ですが、特に若年層でその差は消失しつつあります。しかし、女性は生理的にアルコールに弱いため、以下の問題点が生じます。

(1)アルコールの分解能力は肝臓の大きさに比例し、女性は一般に体格が小さいため、その消退速度が遅く急性アルコール中毒のリスクが高い。
(2)女性ホルモン(エストロゲン)の影響により、男性よりアルコールによる肝障害を来たし易い。
(3)乳がんの原因として、エストロゲン、運動不足、肥満と並んでアルコールも挙げられ、飲酒量に比例して乳がんが増える。
(4)軽度~中等度の飲酒は骨密度を増加させるが、多量飲酒では骨密度が減少し、大腿骨頭壊死も増える。その影響は特に若年女性で大きい。
(5)「胎児性アルコール・スペクトラム障害」。アルコールは胎児に様々な影響をもたらし、妊婦が飲酒すると、児に成長障害、精神発達遅滞、奇形などが認められ、上記障害が出生数1,000人当たり0.1~2人と高頻度に認められる。また、妊娠後期より初期にその危険性が高いと考えられている。

ということで、健康を損ねない楽しい飲み方を心がけましょう。