家庭血圧の正常値は、
収縮期血圧 115 mmHg以下 かつ
拡張期血圧 75mmHg以下

今年日本高血圧学会から高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改定されました。主な変更点のひとつが、診察室での血圧が120/80mmHg未満、家庭血圧が115/75mmHg未満を「正常血圧」と定義する、と厳格化されたことです。最近の米国などの研究で、以前は正常とされていた収縮期血圧が120~139 mmHgの方は、120mmHg未満の正常血圧の方と比べて、脳卒中や心筋梗塞などの心血管系死亡リスクが高いことが明らかとなり、米国をはじめ欧米でも高血圧の降圧目標値が下げられました

ご自分の血圧をよく知らないという方はすぐに血圧を測定してみましょう。「正常血圧」でない方は、生活習慣の改善が必要です。

具体的には、
(1)塩分制限(6g/日未満)
(2)肥満の改善
(3)食事の改善(コレステロールの摂取をひかえて野菜を積極的にとる)
(4)運動療法(有酸素運動)
(5)節酒
(6)禁煙
などに気をつけましょう。

高血圧だけでは症状がないことが多く、気がつかない間に血管の傷みも進み、いきなり脳卒中や心筋梗塞になることもあります。早めの生活習慣の改善や、受診して医師の指導を受けるようにしましょう