腰痛は日本人の自覚する症状の第1位といわれるほど非常に多い症状です(国民生活基礎調査、厚生労働省)。急に発症する腰痛は原因が明らかでない非特異的な腰痛が大部分で、通常数週間で自然軽快することが多いです。しかし、次のような兆候(レッド・フラッグ)がある場合、まれに腫瘍、感染、骨折などの重篤な疾患が潜んでいることがあり、早めの受診が必要です。
【レッドフラグ】
①高齢者・・・脊椎圧迫骨折の恐れ ②転倒など外傷歴・・・脊椎圧迫骨折
③ステロイドという薬剤による治療中・・・脊椎圧迫骨折
④発熱・・・化膿性脊椎炎
⑤体重減少、がんの既往・・・脊椎転移
⑥安静時の痛み・・・尿路系、婦人科系疾患など
⑦突発する激しい痛み・・・解離性大動脈瘤
⑧広範囲に及ぶ神経症状(しびれ、麻痺)
⑨1か月以上続く痛み
 該当する徴候がみられる場合、早めの対処が必要です。整形外科医にご相談ください。