防ごう青少年の薬物乱用 (H10.5)
麻薬・覚せい剤・大麻・シンナーなどの乱用は、脳を侵し、強い精神障害を起こします。やっかいなことに依存性が強く、ちょっとした好奇心が取返しのつかないことになります。最近は高校生や中学生の間で覚せい剤やシンナーの乱用が急増しており、うち女子生徒は半数を占め憂うべき状況です。主婦や学生や会社員も同様です。社会がこのことに無関心であったり、寛容であってはなりません。社会を守るため厳しい目をもちましょう。
これら薬物は中枢神経系を興奮させたり、抑制することによって、多幸感・爽快感・酩酊・不安や苦痛の除去・幻覚などをもたらします。連用することによって依存症となり、薬物なしではいられなくなります。また幻覚・妄想などに支配され、犯罪を犯すことにもなります。まともな自分が退廃したぼろぼろの別人になるのです。甘い誘惑に決っしてのってはいけません。
近年は人的・物的な国際化を背景に、薬物が国境を越えて入り込み浸透してきております。街頭でも簡単に取引きが行われており事は深刻です。
覚せい剤:主に静脈注射によって使用され、一時的に気分が昂揚し、自信が増し、疲労感がとれたように感じますが、効果が切れると激しい疲労感や憂うつ感に襲われ、クスリへの欲求が強まりイライラして苦しくなります。繰り返しの使用で妄想や幻覚におびやかされ、反社会的行動をとって周囲の人を巻き込み悲劇を産みます。頬はこけ、歯が抜け落ち、大量では死に至ることもあります。
コカイン:主に鼻から粉末を吸入します。作用が速く強烈なため毒性も強く、けいれん、呼吸困難から死に至る事故もあります。
あへん・ヘロイン:あへんは麻薬の原料。ヘロインはあへんから作られます。ヘロインは心身への影響が非常に強く、医学的使用も禁止されています。乱用の中断で吐き気や嘔吐などの禁断症状に苦しみ、多量の使用で呼吸困難、意識障害の後、死に至ります。
LSD:わずかな量でも異常感をきたす幻覚剤です。色彩感覚が変化し、幻覚(見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる)が生じます。空間が歪んだり、すべての感覚・精神に異常をきたします。
大麻(マリファナ):大麻草の葉を乾燥させたものを吸煙しますが、感覚が異常になり、わけのわからない興奮状態になります。乱用によって幻覚や妄想がが現われ精神に異常をきたします。毎日ゴロゴロして何もやる気のない状態になったり、生殖器に支障をきたし不妊の原因になったりします。
シンナー:ビニールやびんに入れ気化したものを吸入します。急激な酩酊状態となり、大量摂取で呼吸困難から死に至ります。依存性も強く、情緒不安定、無気力、精神異常となります。脳がちじむ、手足がしびれる、視力障害の他、成長期の青少年にあっては、骨や筋肉の発育を阻害し体重を減少させます。
(以上、薬物乱用防止マニュアルを参考にしました)