外耳道の手前3分の1は軟骨、奥の3分の2は骨で囲まれております。

手前の3分の1には毛、皮脂腺、耳垢腺があります。残りの外耳道は薄い上皮に覆われています。外耳道や鼓膜の古くなった表皮は剥げ落ちて、徐々に奥から外耳道の入り口の方に移動してきます。これを外耳道の自浄作用といいます。

耳垢はこの剥げ落ちた表皮、皮脂腺、耳垢腺からの分泌物、毛、そして埃などが混ざり合ったものです。よって正常な状態では外耳道の奥には耳垢はたまらないのです。

耳垢は薄い外耳道皮膚や鼓膜を外からの刺激から保護する働きもあります。

耳垢はべたべた型(湿性)とかさかさ型(乾性)に分けられます。日本人の85%ぐらいが乾性ですが、欧州系、アフリカ系の人間は湿性です。日本人も南方から来た縄文人は湿性ですが、大陸から渡来した弥生人は乾性です。このように耳垢で日本人のルーツが分かるのです。