厚生労働省が昨年12月19日に公表した「平成24年国民健康・栄養調査」の概要で、糖尿病が強く疑われる人(HbA1c 6.5%以上)は約950万人、その可能性が否定できない「予備群」(6.0~6.4%)は約1,100万人と報告されました。この統計は5年ごとに報告されるのですが、強く疑われる人が60万人増えたものの予備群が一気に220万人減ったことにより、両者を合わせた数は、平成9年以来初めて減少し、前回19年の調査に比べて約160万人減りました。

その理由のひとつとして、糖尿病のリスク要因である肥満の増加が抑えられたこと、他に20年度から生活習慣病の予防を目指す特定健診・特定保健指導が始まったことなどで、糖尿病への関心や理解が深まったのではないかと分析されています。もしそうだとすれば、これまで評判の良くなかった特定健診ですが、この結果は喜ばしい限りです。

その他、糖尿病が強く疑われる人のうち、現在治療を受けている人の割合は、男性65.9%、女性64.3%であり、男女とも毎回調査のたびにその数値が着実に増えているとういう望ましい状況も報告されています。