体内で生じた熱は発汗などで放散されますが、高温多湿、無風状態では発汗による熱の放散は著しく低下し、うつ熱し体温は急激に上昇します。症状は疲労感や頭痛、血圧の低下、ショック、痙れん、昏睡へと進展します。

小児、特に新生児や乳幼児では汗腺の発達が未熟なため高体温をきたしやすい。それに加えて、暑熱によるわずかな発汗によっても容易に脱水状態になり体温は上っていきます。

毎年、夏場になると親の不注意による炎天下での乳幼児の車中放置や、学童の急激な運動による熱性障害が見られますが、乳幼児の場合はその保護者、また学童であれば保護者以外の管理者に啓蒙活動を行い、暑さ対策とミネラルを含んだ飲み物などで予防対策をとることが必要です。


重篤な場合、医療機関に運ぶまでに、いち早く氷嚢や氷枕、冷水タオルなどで広範囲に冷却しておくことが重要です。