風疹とは、風疹ウイルスによっておこる急性の発疹性感染症です。潜伏期間は2-3週間で、主な症状として発疹、発熱、リンパ節の腫れなどが認められます。症状があったとしても軽く、3日程度で落ち着くので3日ばしかとも呼ばれます。一度感染すれば風疹ウイルスに対する抗体ができるので、その後、ほとんど風疹にかかりません。

妊婦さん自身には風疹の感染はそれほど悪影響ありませんが、風疹ウイルスは胎盤を通じて胎児に感染し、先天性心疾患、視覚障害、聴覚障害などをもった赤ちゃんが生まれることがあります。これらの障害を先天性風疹症候群といいます。妊娠12週未満で感染すると、赤ちゃんの器官が作られる時期にあたるので、障害を残す危険性が高まります。

現在、風疹の予防接種は義務付けられていますが注意点があります。下記の人は集団接種がなく、個別に病院で予防接種を受けることになっていたので、風疹の抗体がない可能性があります。
・1962年4月2日から1979年4月1日の間に生まれた男性
・1979年4月2日から1987年10月1日の間に生まれた男性・女性

これらの方は特に、病院での風疹の抗体検査を受けることをお勧めします。妊婦さんはもちろんのこと、旦那さんなど一緒に住んでいる家族も、もし風疹の抗体がなければワクチン接種を受けましょう。なお、妊婦さんにはワクチン接種は行えません。