健康ブームと言われて久しく、運動としてのウォーキングや体操などのほかに、経口摂取による健康食品やサプリメントが数えきれない程販売されています。

日本の法律ではでヒトが口にする事ができるのは食品衛生法で許可された「食品」、薬事法で許可された「薬」、のどちらかで「健康食品」と言う項目はありません。「健康食品」は健康の保持増進を目的とした食品として考えられ、少なくとも医薬品と同等の効果は認められていません。一般に流通するいわゆる健康食品には法律を遵守した表示のものだけではありません。中には表示が違法な場合や許可されていない薬剤を混入しているような悪質なものまであります。

いままで実際に健康被害をもたらした事例から健康被害が起きる要因として
1. 製品の品質の偽装表示
2. 不適切な利用(医薬品的な使用、効果の過大評価と有害影響の過小評価による大量長期間の摂取)
3. 利用者の体質等(病者、高齢、幼児、妊婦、アレルギー体質など)
4. 医薬品や他の健康食品との相互作用
があげられます。

1 は業者の良心の問題になりますが、2、3、4 は利用者側の注意で防ぐ事も可能です。

健康被害の具体的内容としてはウコンで胆石が悪化したり、アロエで妊婦の子宮収縮が進んだりする事があります。病者は健康食品を使って体を丈夫にしようと過剰になりがちです。血圧、心臓病、糖尿病、腎臓病などでも薬の効果を強めたり逆に弱めたりする事もありますので病気で投薬されているひとは主治医に相談が必要です。自分には本当に健康食品が必要かどうかを考え、用法用量を厳守して信頼できる製品を使用してください。