2024年05月27日
脂肪肝ではなくて脂肪筋?
皆さん、脂肪肝という言葉はよく耳にされると思いますが、脂肪筋という言葉を御存知ですか?肝細胞内に脂肪がたまった状態が脂肪肝ですが、同じく筋肉細胞内にも脂肪がたまると脂肪筋と呼ばれ、何れの場合もインスリンが効きにくく血糖が上がり易い(=インスリン抵抗性)原因となります。
脂肪筋の有無を判断するには、「中性脂肪が高い」、「HDLコレステロールが低い」、「運動不足である」、「肝機能のALT(GPT)が高い(30以上が目安)」が参考になります。
高脂肪食を食べるとたった3日間(極めて短時間で変化します)で脂肪筋が1.3倍に増えますが、1日に1万歩程度歩いている人では、同じ高脂肪食を摂っても脂肪筋がほとんど増えなかったと報告されています。即ち、脂肪肝は食事療法のみでも改善するのに対して、脂肪筋は運動療法も併用しないと改善しないのです。
脂肪肝は2~5%(50kgの体重の人なら1~2.5kg)程度の減量でも著明に改善し、一方、脂肪筋は体重が減らなくても運動を行ったその時から効果が表れますので、歩行にかかわらず家事等の日常生活で体を使うことを意識していただければ良いと思います。