病原体や有害物質、さらに遺伝的な要素は、病気の発症や進行に影響しますが、食習慣、運動習慣、休養のとり方、嗜好などの生活習慣も、糖尿病、高血圧、癌、脳卒中、心臓病など多くの病気に関与していることは判っています。

「生活習慣病」という考え方は、これまで「成人病」対策として病気の早期発見や早期治療といった二次予防に重点を置いた従来の対策に加えて、生活習慣の改善を目指す健康増進や発病予防という一次予防対策を推進するために導入された考え方です。

生活習慣に関わる要素として、食事、運動、休養、喫煙、飲酒などが考えられます。生活習慣の改善方法として、日本生活習慣病予防協会が「一無、二少、三多」を実践しようと提唱していますのでご紹介します。

まず「一無」とは禁煙のことです。非喫煙者の場合には、他人が吸っているタバコの煙を吸わされる受動喫煙被害をなくすことがこれにあたります。次に「二少」とは腹八分目に食事を控えましょう、飲酒に関しては大酒をせずに少なくしましょうということです。最後に「三多」とは身体を多く動かしましょう、しっかり休養をとりましょうということです。

以上のことに注意をしながら生活すると、生活習慣病の一次予防対策は万全といえるでしょう。