最近、患者さんが、合成繊維の下着を付けているのを、よく見かけるようになりました。吸湿発熱素材などの下着は、保温や吸湿、美容的にも優れ、安価であるので、急速に普及したようです。しかし、中には、汗のかきやすい部位に、ひどい湿疹ができたり、上半身の肌が、痒いと訴える人もいます。

腋窩や陰股部は、アポクリン線が豊富で、毛根から汗の分泌が多い場所です。最近は、冬は、暖房が良く効いており、汗がたまりやすくなります。最近の素材は、肌にピタッと密着するので、通気性が悪く、発汗性の湿疹になりやすいのです。中には、タムシやカンジダの様な真菌症が発生する場合もあり、多汗症や甲状腺機能亢進症の人は、特に注意しましょう。

次に、吸湿発熱素等を下着として、直接使用している場合、合成繊維なので、皮膚が反応して、接触性皮膚炎を起こし、痒みや発疹を発生していることもあります。こんな場合は、綿の下着の上に、合成繊維の下着を付ける方がいいと思います。

また、外出後には、下着を替えたり、汗を拭きとる事も大事です。通気性のある下着を選ぶなど、色々と工夫してみてください。